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クリエーターたちの挑戦
Shinkou Hiroko
信耕ヒロ子さん(ラタンアーティスト)
籐を独自の方法で編み上げるユーモラスな造形
lead
問「なぜ、籐で作品をつくるようになったのですか」
 きっかけは、美容院で読んだ週刊誌の記事でした。そこに籐工芸の教室が載っていたのを見て、習いに行ったんです。でも、ありきたりのかごを、決められた手順に沿ってつくるだけで、つまらなくてすぐにやめてしまいました。その時の材料は、しばらく押し入れにしまい込んだままになっていました。
「靴を選ぶ女」
「花束を持つ男」写真/雨堤康之
 それをもう一度取り出したのは、3歳になった息子のために、おもちゃをつくろうと考えたからです。

 もともと、編み物やお裁縫は好きでしたから、上の娘には、ぬいぐるみをつくって与えていました。でも、息子の好きな乗り物をつくるのに、「ぬいぐるみ」という方法は向きません。かといって、木材を切ったりつないだりするには、道具もいるし力もいるので、私には難しい。そこで、籐で編むことを思い付いたわけです。

 やってみると、1週間ぐらいで、自動車や飛行機のおもちゃが3つ、4つ、簡単につくれました。軽くて子供にも持ちやすく、けがをする心配もありません。少しぐらい乱暴に扱っても壊れないので、おもちゃにはうってつけでしたね。これが、私の最初のオリジナル作品です。
写真/鳴海宣夫
問「家庭内での手芸から始めて、ウインドーディスプレーや舞台美術などの大作を手掛けるまでに?」
 なにしろ、28年も続けていますから。

 作品を発表するようになったきっかけも、やはり、美容院で見た週刊誌の記事でした。代官山に、アーティストの作品を売るインテリアショップがあることを知って、籐のおもちゃを持ち込んだんです。最初は、1カ月間飾ってもらうだけの約束でしたが、幸い、欲しいという人が現れて、販売することになりました。

 おかげで、そのショップを通じて展示会を開くことができ、さらに、それを見た人から少しずつ、カルチャーセンターの講師やウインドーディスプレーなどの仕事が舞い込み始めたんです。
ブリヂストン本社・ウインドーディスプレー  ディスプレーデザイン/山田祐照

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