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執筆 殿木真美子/フリーライター 監修 細野 透/住宅ジャーナリスト
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第21回 大手デベロッパーが取り組むエコ

「へらす、つくる、いかす」3つのエコ

 昨年11月、野村不動産は自社の分譲マンションで、省エネ設計や技術の標準化などを目指した環境コンセプト「プラウドエコビジョン」を策定したと発表した。その考え方を取り入れた第1号プロジェクトが「プラウドシティ池袋本町」だ。

「プラウドシティ池袋本町」の外観

 「プラウドシティ池袋本町」は、JR埼京線池袋駅の1つ先の板橋駅から徒歩2分という、都心で駅前という好立地にありながら、2ヘクタールを超える広大な敷地に、総戸数785戸、商業施設や保育施設、提供公園等を備えた大規模プロジェクトである。「都市の城壁」をコンセプトに考えられた、万全のセキュリティーも自慢の1つ。東京都の定めるマンション環境性能表示で、星12個中11個を獲得した環境共生型マンションでもある。

約2300平方メートルの中庭「ガーデンアリーナ」はツリーハウスつき(プラウドシティ池袋本町)

 今回策定したエコビジョンでは、「へらす」「つくる」「いかす」という3つの視点からエコを追求している。実際に本物件に採用された設備等を、この3つのポイントに分けて挙げてみることにする。

中庭の緑が望めるロビーラウンジ(プラウドシティ池袋本町)

 まず、「へらす」では、高効率型給湯器「エコジョーズ」をはじめ、二重サッシや複層ガラス、保温バス、節水型便器など省エネ設備を標準装備。ガスの使用量や目安の料金が確認できる「エネルックリモコン」、パナソニック電工と共同開発したLEDランプにも対応可能なマルチランプダウンライトなども採り入れている。

 「つくる」としては、屋上に設置した太陽光パネルにより、共用部の電力の一部をまかない、またその発電量を表示するディスプレー装置を皆がよく見える場所に設置することで、住民の環境意識を高める。また、雨水をタンクに貯留し、共用部のトイレに再利用する予定だ。

 最後に「いかす」だが、3台のハイブリッドカーによるカーシェアリング、40台の自転車によるレンタサイクルシステムを導入。8棟からなる住宅棟の配棟計画や住戸プランに「パッシブデザイン」を採用するとしている。パッシブデザインとは、自然の日射や風を利用して、できる限りエネルギーを使わずに快適さを得る住空間のデザインのことである。

 ただ、野村不動産住宅カンパニー商品開発部副部長、川合通裕さんは「パッシブデザインの採用といっても、両面バルコニーの住戸プランなど、風の通り道や夏の日差しを遮る工夫がなされているプランは、全体のうちの一部です。このような取り組みはまだまだ始まったばかりで、これからいっそう努力していきたい」と語っている。

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