いつかは住んでみたい人気の街を紹介します。その街らしい店や施設の関係者に「タウンナビゲーター」としてご登場いただき、「この街で毎日を過ごしてわかったこと」「魅力に感じているコトやモノ」をお伝えします。>府中の「住まい探し」はこちら >バックナンバーはこちら
No.013
府中
施設の充実と歴史ある佇まいに
住民の多くが暮らしやすさを実感
再開発された駅前と豊かな自然が魅力
タウンナビゲーター庄司さんが語る
府中のここが好き
歴史を感じるモノやコトがいっばい
「府中」とは、律令国家の国府 (県庁のようなもの)所在地のこと。府中市の名は、大化の改新後に武蔵国(現在の東京都と埼玉県、神奈川県の一部)の国府が置かれていたことに由来します。以来、多摩地域の政治、文化、経済の中心として栄えてきました。そのため市内の各所に由緒あるモノやコトが多く残っているのが特徴です。
例えば、市が何年か前に市民に対して行ったアンケートで、「府中の文化財としていちばん印象的なものは何か」という質問に対して最も多かった回答が、府中駅の西側にある「馬場大門のケヤキ並木」でした。これは大國魂神社の参道で、平安時代の植樹から始まったとする説もあるくらい古いもの。国の天然記念物に指定されています。新緑の季節は特にさわやかで気持ちいいですよ。
府中市では年間を通じて新旧大小さまざまなイベントがありますが、何といっても最大の目玉は、5月の連休中に4日連続で開催される「くらやみ祭り」でしょう。これは大國魂神社の例大祭で、1000年以上前の国府で行われていたお祭の伝統を引く、とても伝統のあるもの。山車や競馬式などさまざまな催しが同時多発的にいろんな所で行われ、期間中は約70万人もの人でにぎわいます。特にクライマックスのお神輿の渡御はすごい迫力ですよ。準備段階からみんな気合を入れて取り組むから、4月も半ばを過ぎると、市民に参加していただく大きな会議は開きにくくなるほどです(笑)
歴史がらみでちょっとおもしろいのが、正月にマツを使ったふつうの門松を飾らないこと。飾るのは、竹だけのすっきりした飾りか、マツの代わりにスギを使ったものかの2パターンがあります。大國魂神社の祭神である大国主命がマツを嫌っていて、境内に植えてもすぐに枯れるという逸話から生まれた習慣で、神社を中心としたかつての宿場町で古くから続く家が行っているんですよ。
施設やコミュニティーが充実して暮らしやすい
かつて私は市の移動図書館(現在は廃止)を担当していて、仕事柄街のあちこちをめぐっていたんですが、公園をよく見かけました。市立公園だけで350カ所くらいあるうえ、都立公園の中にある府中市美術館や、敷地が公園のように整備された郷土の森博物館などもあり、親子連れの姿をよく見かけます。遠出しなくても自然に親しめるので、子育てにいい街だと思いますよ。
市内に11カ所ある文化センターも、市民から評判がいい施設です。これは児童館と高齢者福祉施設、公民館、図書館が一緒になったもの。施設ごとにコミュニティー会議みたいなものがあり、例えばどんど焼きのような行事では子どもからお年寄りまで一緒になって楽しんでいます。地域の輪を確かなものにする大事な場ですね。
コミュニティーといえば、「府中囃子」という民俗芸能もすごいんです。地域ごとに保存会の支部があるほか、学校のクラブにもなっていて、総会員数は1000人以上。東京都の民俗芸能でこれだけの人数が参加しているものはほかにありません。古くからの住民と新しい住民が一緒になって取り組んでいます。
府中駅のまわりはにぎやかで、お店がたくさんあり、買い物に便利なのもこの街の魅力です。また、ユニークな買い物スポットとしておすすめなのが、府中駅から南に1.2キロメートルほどのところにある大東京綜合卸売センター。生鮮食料品をはじめ調理器具や生活雑貨など約80のお店が集まった大きな卸売市場で、独特の雰囲気があります。値段は割安だし、多摩川の河原でバーベキューをするときなど、大量にまとめ買いをするのに便利。もちろん、一般の人も買い物できます。
2008年にある不動産情報サイトが行なったアンケート調査で、府中市は東京の「住んでみて良かった街」「住み続けたい街」ランキングの1位になりました。暮らしやすさが実証されてうれしかったです(談)



