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素敵な暮らしのつくり方

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10.表千家茶道教授者・中澤仁さんの住まいレッスン

LESSON3
半歩前に出て結び合う

 「日本人が長年培ってきた“和の心”には、受け継いでいきたいことがたくさんあります。ただ、そのままそっくり現代の生活に取り入れるのは難しいですね。いにしえの良きものを、どうやって今の時代が求めるカタチにするのかが大事だと思います」

 伝えたい人も、知りたい人も、ただ待っているだけではなかなか出会えないもの。「お互いが半歩ずつ歩み寄ることで、結び合える部分が出てくるのではないでしょうか。私の活動がその機会になれば」と中澤さん。

 たとえば、次世代を担う子どもたち、さらには日本の心を求める海外の人たち、中澤さんの活躍のフィールドは広がり続けます。

 「茶の湯を通して、私なりのものの見方、考え方で、より多くの方に“和の心”を役立てていただけるように伝えていきたいですね」

母方のおばあさまの使っていた小箪笥(たんす)。引き戸には細かな刺しゅうが施され、当時の遊び心は、今見ても斬新だ

螺鈿(らでん)細工の施された香合(こうごう)。十五世市村羽左衛門が中澤さんのおばあさまに贈った品であると由来が箱書きされていた

中澤さんの主宰する「和の承伝SAROAD」では、国内外で茶会や講演会を開催。「忙しい日常の中で心を取り戻してほしい」と、癒やしのひとときを提供する
(※写真は本人提供)

中澤仁(なかざわひとし)

Profile中澤仁(なかざわひとし)

表千家茶道講師・中澤宗寿。
祖母、母ともに「茶の湯」「日本舞踊」の世界に生きる。大叔父の歌舞伎俳優、三代目河原崎権十郎、大叔母の舞踊家、吾妻徳穂の影響もあり、幼少期より和文化に強く関心を持つ。2004年2月「和の承伝SAROAD」設立。海外での茶事や茶会、講演会、幼稚園、小学校、企業などでの茶の湯の指導を通し、伝統文化の魅力を伝えることに力を注ぐ。 2010年11月13日に、東京都港区の高野山東京別院において「書と茶の湯と能 和文化の集い」を催す予定(問い合わせ:和文化の集い実行委員会 03-3797-7741)。

和の承伝SAROAD:http://www.saroad.jp/

  • 文/浅井千春=フリーランスライター
  • 写真/北條正明=写真家
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